初心を忘れない。忘れるとカレーが味噌汁になる。
初心というのは大事だ。
何かを志した時の最初の想い。
言葉を変えると何のために志したのかという想い。
もうそれはそれは大事なことだと僕は思う。
例えるならカレーを作る時のカレーのルーくらい大事だ。
ルーがないカレーはもはやカレーではない。
そんなものは “肉と野菜を煮込んだ薄味の食べ物” でしかない。
だからルーを入れるのを忘れないようにするように
初心を忘れてはいけない。
大好きな彼女がカレーを作ってくれると言って
“肉と野菜を煮込んだ薄味の食べ物”を出してきたら
100年の恋も冷めるだろう。。。
大学1年生の頃の失望した時の話
カレーを作るつもりでワクワクしながら前日から買い物に行き、
じゃがいもと人参とタマネギを煮込んでいた。
※肉はお金がなかったので買えなかった。泣
そんな楽しみだったカレー(ルーが入る前)を煮込んでいる時に少し目を離したら・・・
友人がダシと味噌を入れ、味噌汁に変えてしまった。泣
大学時代これほど失望することはなかった。
自分は何のために煮込んでいたのか。
何を完成させるために料理していたのか。
何を成し遂げたかったのか。
誰を笑わせたかったのか。
最初の一歩目の真っ直ぐな想いは忘れたくない。
大学生パーソナルトレーナー
大学生の頃からパーソナルトレーナーとしてお仕事をさせてもらっていた。
今思えば本当に素晴らしいチャンスをいただけたと思う。
ただ同時に今の僕からすると、
赤面してしまうような未熟でヘボイ指導もしていた。
そんな未熟に未熟を重ねたパーソナルトレーナーだったにのも関わらず
今もその頃のクライアントさんから連絡をもらう。
その方にとって僕は今も
“オモロくて元気で一生懸命なトレーナーさん”
として映り続けていたら嬉しいなと思う。
Oさんとはもう8年来のお付き合い。
彼女は転倒し半月板を損傷し手術。
60代で少し体重が重いこともありお医者さんから運動をするように言われて
クラブへ来館され、初めてお会いした。
退院直後に担当したので膝の屈曲可動域は40度くらい・・・
無理に負荷をかければ膝に痛みが出る。
そして何より 100メートル歩くのに10分・・・
日常生活にもかなり支障をきたした状況で指導がスタート。
先述したように未熟な僕はもう何が正解なのか、
どうすればいいのかも分からず手さぐり状態。
分からないことだらけ。
ただ分からないからと逃げるのだけは絶対にしないと決めていた。
最高に効率のいい学び
本当に指導は分からないことだらけだった。
膝は動かない、でも痩せないとダメ。
プールは冷えて傷が痛いから・・・
ミスは
だからどうすれば良いのか、藁にもすがるように
たくさんの本を読んだし解剖学、生理学も深くまで追求して学んだ。
先輩トレーナーにもアドバイスを求め、教えてもらった。
とにかくOさんの膝の動きが痛みなく動かせるように・・・
膝の動きに制限がある中で体重を落とすためには
どうすればいいのかを徹底して学びまくった。
夢中で・・・貪欲で・・・そして素直に学んだ。
Oさんに喜んで欲しいな。Oさんを笑かしたいな。
そんな一心で学びを重ねた。
学んでもまだまだ未熟だったけどなんとか結果は出た。
膝は120度くらい曲がるようになった。
体重は1年で15キロ落ちた。
100メートル10分 が 3キロ1時間になった。
そう。1時間歩き続けられるようになった。
結果、家族や友人と全国を旅行できるようになった。
膝が良くなりOさんは本当に楽しそうな笑顔を見せてくれるようになった。
個人的に具体的な誰かのために学ぶことが一番効率のいい学びだと思う。
アウトプットのためのインプットってそういうこと。
トレーナーとしての初心
今でこそ人前でお話をさせていただく機会も多い。
でも僕のスポーツとか運動を仕事にしたい!仕事にし続けたい!
と思った根底にはOさんがいつもいる。
目の前の人を笑かしたい。
身体が変わった!!と言って喜んでもらいたい。
人生まだまだオモロいな~って感じてもらいたい。
その時の笑顔って最高やん。
身体から夢を応援できる人。
それが僕のトレーナーとしての初心。
人前で話す時も一緒。
笑かしたい。人生まだまだオモロイやん!って感じてもらいたい。
ワクワクを増やしたい。
今のOさん
嬉しいことにOさんは今も僕の勤務していたフィットネスクラブで
運動を習慣として実施している。
運動は面倒だ!と言いながらも週に2回、
8年前に処方した脇坂メニューをしてくれている。
何のためにトレーナーを志したのか。
何のために仕事をするのか。
初心を忘れずに今日も行こう。
就活トレーナー わっきー
※毎月、『学生向け講演会』『トレーナー養成セミナー』やっています。